ゴーストタウンか?


何処の温泉地でもそうだろうけど我が町の衰退振りは目を覆うものがある
元々小さな湖の側で温泉が出ただけの場所
周りに人呼び寄せる観光地が有る訳でもない
昭和40年代には温泉芸者も400人を越していたと言うからその頃が一番華だったのかも知れない
日本が高度成長期の繁栄に酔いしれお手軽なレジャーが温泉地だったのだ
土曜日ともなると団体がドッと押し寄せ町の通りは人で溢れ返ったものである



土産物店が連なり町は観光客で潤った
遊びに来る客は刺激求めヌード.女それらに群がった
前述の温泉芸者数の多さは其れを物語っている



温泉地の悲劇の始まりは観光客の女への要求に暴力団が介入してきた事である
我が町でも関西の暴力団が触手を伸ばし北陸代理戦争と言う抗争事件に勃発と成った次第
夜の町は危険で人が出歩けなくなって来てしまった
温泉旅館はこれ幸いとばかりに館内に売店やクラブを作り客を町に出さなくしてしまったのである
当然土産物店は遣って行けない 転廃業が続出した
夜の町から観光客が姿を消したのである



バブル期にはゴルフがブームとなりゴルフ場が客を呼び始めた 
猫も杓子もゴルフバックを抱え温泉地に集まりだしたのだ
社員旅行と違って人数は少数 しかも会社経費でゴルフと有って宿泊費は少し位高くっても平気
温泉旅館もホテル形式の建物になり高級化してきたのである
我が町の旅館も次々に大型ホテルに様変わりだ
新築のホテルが40軒余りの大歓楽温泉街になった 
芸者は激減 接待はコンパニオンと称する女性が受け持ちソープランドがアッと言う間に乱立した



バブル崩壊!バブル期の莫大な投資が重石となり客の減少と相まって旅館の倒産.廃業が目立ち始めたのだ
今我が町の温泉旅館は最盛期の1/4 12軒と言う体たらく 
其れも地元の人が経営する旅館なんてのは数軒に過ぎない



庶民が海外旅行に行ってホテルとはどんな物か知った事が温泉旅館離れを起こしたのでは無いだろうか
余り良いホテルに泊まった事無いので詳細は不明だが今年春に行ったアメリカ旅行では
モテル.ビジネスホテルが中心だったから宿泊費は一部屋幾ら・・そんな所ばかりに泊まった
食事はレストランなり町の飲食店で食べ 一人であろうと2人であろうと一部屋の値段は変わらない
所が温泉旅館は1人幾ら・・其れも食事つきの値段である
家族連れで行けば即高額の旅行費と成る まして連休や庶民が休暇取れそうな時期は宿泊費が高騰
まるで足元見た営業の遣り方では人が敬遠して当り前



それに若い人は宴会ってのが苦手 私なんかもあの団体での宴会は大嫌いなのである
小金持った高齢者は会員制リゾートクラブに群がるし若い人は来ない
団体旅行の質が会社から地域の親睦会や旅行会社のツアーに変化してきたのである
其れを旧態以前の営業をしていれば寂れるのは当り前



都市はホテル戦争だが観光地は倒産地獄 
我が町の旅館業者もその辺り考えないと全員沈没じゃ無かろうか
ラスベガスのホテル見習うべき時代じゃ無いかと思ってる
もう一度往年の活気取り戻して欲しいものである 
ゴーストタウンのような町と空地ばかり目立つ町を見て情けなく成っちゃったよ★