人は弱い哀しい生き物


雨降って涼しい日が続く 現金なものであれほど猛威を誇っていた汗疹が沈静化してきた

夜中に痒くて目が覚める事が無くなっただけでも助かる

しかしその雨が各地で災害を起こし多くの人が亡くなっている

天気が良ければ良いで暑くて困ると騒いでいるのだから贅沢と言うのか

少しの環境の変化におたおたし淘汰される人間の弱さをつくづく感じてしまう



天候や気温にでさえそれだ

それが両腕に出来た汗疹に苛々しそれだけで憂鬱になる気持ちにも情けないと想うのだ

酷い病気に成った訳じゃ無い 

何れ涼しくなれば治るだろうし治れば来年まで思い出すことも無いだろう

そんな些細な事に平静な気持ち持てない弱さそれを思い知らされる



私の愛した人はこの春肺ガンで亡くなったが

その病気知った時の彼女の気持ちは如何ばかりだったのだろうと想い巡らせている

彼女がネットに残した日記を時々眺めている

体が震えだすような辛さや寂しさや怖さを切々と書いている

それを私と来たらまさかあっけなく死んでしまうような重病とも知らず笑い飛ばしていていたのだ



知っていたからと言って何の力にも為れなかったかも知れない

しかしもっと何とかしてやれなかったのかと自分の無力さにも肩を落とした

最後に残してくれた遺書にも似た日記に彼女のきっぱりした覚悟に改めて思いを馳せている



人は弱いものだ

自分が一番可愛いだろうし自分中心に物事を考える

しかし彼女は最後まで人を想いやり身の回りキッチリと片付けその生涯を全うした

自分の欲望や打算で世の中生きている人の多い中彼女には只々頭下がる思いをしている

私には到底彼女の域には到達出来るものじゃ無いがその生き方せめて真似だけでもしたいと決意しているのだ



ネットで気軽と言うか無遠慮に人に色んな事を言っている

しかしその人がどんな思いして喋っているのか判ろうともして無いのじゃ無いか

横着をしたり揶揄飛ばしたり人の心軽んじる事平気で口に出してしまっている

これは例えそれが自分の意に染まない事を行ったり言う人でもやってはいけない事なのに

それを傍若無人にしているような気がする

昨日は人を見抜くと大言壮語したが何の実際は少しも判っちゃ居ないのだ

仮に判ったとしても人を傷つけて居ちゃ話にも何にもなりゃしない

人を助け様なんて大それた事は想わないにしても人に勇気与える言葉をそっと言える人間で有りたいものだ

自分含めて人間は弱い哀しい生き物だと改めて想って居る

肝に銘じて心していたい 惚けて忘れてしまうことない様に★