判らぬものは女幽霊とボケ親父の本心★


すっかり出来上がっちゃった幽霊のおみさ 元々は死人ですから体も顔も色は青ざめているんですが

かなりのお酒入りましてもう顔は真っ赤 体もピンク色に染まりまして壮絶幽霊から妖艶酔っ払い幽霊に化けてしまいました

『ね〜ん 徳さん〜〜 お前が信じられなくてもこうして私がお前の所来てんだから幽霊ってのが居る事判ったでしょ アハハハハ』

『マッ 幽霊でも化け物でも妖怪でも構うこっちゃ無いけどな〜イイ話し相手出来てご機嫌だぜ』

『人はどんな訳が有ろうと死ぬとね先ず第一に行く所が閻魔大王の関所なのよ アラほんとよ

そこで閻魔様が地獄。極楽。未確定地域に行く先決めるの 大抵の人は未確定地域なんだけどね

私も勿論其処よ だから処分が決まるまで幽霊で現世に出没出来るの イイでしょ 

極楽なんて景色は綺麗だけど何にもする事が無い死人をもっと死人にしちまう味も何にも無い所 

地獄も殺風景な場所でほったらかしにされてね 死んで此処に居るのが嫌になってもう一度死にたく成るような場所だしね 

其の点未確定地域は人間味に溢れていて志願して其処に居残る人も多いのよ


この未確定地域の事を 刑罪未確庁と言ってね 長官が閻魔大王の子分で短間中王 親切な人でね皆さんタンマ様と尊敬の眼差しで見てるの♪ 

最近は外国の人も増えたから其の人達の担当はタンマ様の子分で頓磨小王 外国語出来ないから人気無いけどね 

マッ 各庁省には外郭団体も一杯くっ付いていて 機能が今一 縦割り行政見たいなもんね

其の分 私達が野放し状態 だから幽霊の侭が一番て人後絶たないの

閻魔様も是じゃ拙いと業罪性改革やろうとしてらっしゃるんだけど 役人体質が蔓延っちゃってどうにも成らない状態なのよ★』

『何だか 死後の世界も鬱陶しいねぇ〜●』

『そそ そうなのよ 元々政治家と役人は殆どが地獄直行なんだけど

中には生きている内は箸にも棒にも引っかからないアホどもが未確定地域に残っていてそいつらが死後の世界で権力握ろうと閻魔様に尻尾振り

代参節句他方式何ちゃってのを作っちゃって で、威張っちゃおう何ちゃって張り切って居るんだけどね

只威張りたいだけと死後の安定図ろうとの根性見え見えでやる事と言ったら出入り業者から接待受けたり

事務の女性に代参節句腹して鼻の下伸ばしているだけで収拾付かないの 仕事しないで遊び放題なのよ★

マッ 閻魔様も タンマ様やトンマ様に指示して事務の促進化に懸命なんだけど もう数多すぎて多すぎて★』

『フンッ!そう言う事かい 飲んだ酒も冷めちまうような話だなぁ〜〜』

『でしょう〜〜★ まあ其の分私達にまで手が回らないからこうしてお前さんと楽しい時間を持てるんだけどねぇ 

ささ 大きいのでグっとおやりよ〜〜♪あたしや こうしてお前さんと話をして居るのが一番楽しいのよ〜〜ん』

『おう 話も良いけどよ こっちへ来なよ〜』


グイと手を掴みましてな 引き寄せると素早く唇奪っちゃった♪

『アッ・・・・・ムギュ・・・ウッウッ・・・・』

『ブチュ〜〜〜〜!』

『アッアッお前さん〜〜何をしてくれちゃってぇ〜〜アァ幽霊の私に何て事を〜〜!』

『フフフっ 何でぃ お前も満更じゃ無いだろうが?』

『冗談じゃ無いわよ〜〜!私ゃ只お前と話だけが楽しくて〜〜酷い!何て酷い事を〜〜〜ぉ〜〜★』

そう絶叫するや徳蔵の顔 思い切りビンタしましてな 悲痛な『うらめしい〜〜』の言葉残して消えてしまった〜〜!

徳蔵唖然としながら 『あぁ 女子と幽霊は養い難しだな あんなに触れなば落ちんと言った趣だったのにぃ 一体なんだったんだろうね つまらねぇ〜★』

酒も入っております そのまま高鼾で寝てしまった


さて 治まらないのは隣のお上さん『アラマッ 折角これから良い所と思ったのにぃ〜〜★』

幽霊の逃げ足の速さと変わり身の素早さに感心するやらガッカリするやら でもひょっとすると又現れるかも知れないと耳を壁にへばり付かして待っていたのです

やがて一番鳥が声高らかに『コケ〜コケコケ〜〜コケタッタ〜〜〜』朝になっちゃいました

さて おみさ幽霊果たして又明晩現れますか?明日のお楽しみで御座います♪